感じ方は自分次第?ポップな作風の中にも深い意味がこもった「ROMANs」アート作品紹介

前回も好評をいただいたROMANsアート作品紹介。

「一度見たら印象にすごく残る!」という感想や「作品の説明の部分とは別に自分はこう感じました!」などのありがたいお声を多数いただいております!

今回もイタリア人作家ジョルジオ・サウリーニが描く、ポップな作風の中にも深い意味がこもった「ROMANs」アートの世界を紹介ご紹介していきたいと思います!

目次

ポップな作風の中にも深い意味がこもった「ROMANs」アートの世界

今夜は巣ごもり

『今夜は外出しない』には二重の意味がある。

それは、たとえ新しい発見をあきらめることになったとしても、自分のための時間を取るようにという勧めである。またいずれにせよ、家で映画を見たり、本を読んだり、心を許せるペットと一緒にいることが「外出」することであり、一人で自分の考えと向き合う時間を見つけることはできないままである。

外出をしなくても映画を見たり、本を読んだり、ペットと時間を過ごすことが外出しているという意味にも捉えられ、普通だと一人で過ごす時に考えをまとめる人が多い中、考えがまとまらないくらい楽しんでいるように見える。

また「今夜は巣ごもり」とういう表現もおもしろく、人間と動物を照らし合わせているようにも感じるが、生きるという観点では何も変わりないと訴えかけているかのようだ。

日々のニュース

この作品は、死、荒廃、戦争など、日々私たちを襲うニュースからインスピレーションを得ている。

視聴者を恐怖に陥れ、アナウンサーに釘付けにするため視聴者の畏怖と憤怒を常に求めている。その日のニュースはいつも同じで、サディスティックに最も残虐で恐ろしい悪行を選んで語り、私たちの頭から未来という観念を消し去ってしまうような、疲れ果てて老朽化した脚本家によるまた別の脚本のように思える。

視聴率をとるために、あえて残虐で人々の関心を引くようなニュースを流し、情報を操作しているように思える。

毎日このような内容だと視聴者は恐怖する者、怒りをおぼえる者などいろんな感情を抱きながらも先が真っ暗で最悪な未来がくるのか気になりニュースと向き合うため、アナウンサーに釘付けとなるのだ。

しかし、テレビの裏舞台では視聴率がとれず疲れ切った脚本家があえてこのようなニュースを報道することを選択しているようにも思える。

釘付け

何かに執着している人をイタリア語では「釘が刺さっている」と言う。

情熱と執着の境目は曖昧だが、多くの場合、頭に手をやるだけで釘があるかないかを感じることができる。

まるでローマ時代のはりつけの刑を彷彿させるとさせるイタリアの表現。

背景に描かれる波模様はまるで執着心がメラメラと燃え上がり、血液が流れているようにも見え、まるでこちらを睨んでいるかのように描かれた人物は背筋をゾクゾクさせるようだ。

「頭に手をやるだけで釘があるかないかを感じることができる」という和訳も、頭を触って冷静になれば執着が情熱に変化し、良い方向に進むだとうという応援のようなメッセージ性を感じることもできる。

逸脱

作品のタイトルは完成してから考えることが多いが、この作品もそうだった。

描いたものについて考えてみると、人間関係や自然との関係、テクノクラシー、信仰と死など、多くの複雑なテーマに触れていることに気づいた。

そのため、それらは常に人間というメインテーマに対する “余談 “になってしまうのだ。

俯瞰して見ると人間関係や環境問題、テクノロジー、信仰などいろんなものが入り混じる現代の様子が表現されており、非常にごちゃごちゃして慌ただしさを感じる。

このごちゃごちゃした様々な問題も人間がいないと起こらない事項で、常に人間がメインにあり、どんな問題をテーマにして描いても”サブ”に回ってしまうとサウリーニ氏なりの反抗にも感じる。

ロスト・イン・フェイス

このタイトルは、当時見た映画『Lost in space』の発音を間違えたことに由来する。

私が意図したのは、人生の中で出会い、おそらくはもう顔も覚えていないかもしれないけれど、何らかの理由で私たちにインパクトを残した人々すべてを表現することだった。

こうした人々は私たちの個人的な文化の土台を形成するのに貢献してくれていて、今はもう失ってしまった(忘れてしまった)、そういった人々の笑顔に囲まれていることで象徴的に表している。

顔ははっきり覚えていないが、これまで出会った人たちから感じたことは脳が覚えており、その顔たちに寝転ぶ(寝て記憶を無意識に引き出す)ことで自分の思想や考えが形成されていっているということ。

映画『Lost in space』では、いろんな問題が生じて家族の絆が深まっていくという内容なのだが、これまで出会った人たちと少なからず絆があるというところもリンクしているように思える。

この作品を見ると心なしか寝そべっている人物が笑っているようにも感じる方もいるのではないか。

作家ジョルジオ・サウリーニの紹介

1984年生まれ、イタリア出身ローマ在住の作家。

ローマ大学ヴァッレ・ジュリア建築学部でグラフィック・マルチメディア・デザインの学位を取得。大学卒業後、グラフィックデザイナー、CGモデラー、アニメーターとして数年間働いた後、ITパートナーとともにレッドドール有限会社を設立し、ソフトウェア開発とバーチャルリアリティの分野で事業を展開した。

プレイステーションのVRゲーム「ピンポン」やゲーム業界最大のプラットフォーム向けのゲームを開発したビジネスの成功と急成長にもかかわらず、自分の仕事に満足していないことに気づき、自分が情熱を持っていたアート制作一本に専念することを決意。

彼のファミリーは芸術一家で、実際幼い頃から写真監督である父の作品や、1800年代初頭からローマで活動し、ニューヨークのメトロポリタン美術館、ロンドンの大英博物館、サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館など、世界の最も重要な美術館に所蔵されている有名なカメオ彫刻家である先祖のトマゾ&ルイジ・サウリーニ親子の作品にも魅了されていた。

2019年以来、彼はアート制作を自らの生業にして自身のドローイングを現代社会のスピードから逃れるための日々のセラピーと考え、また深い哲学的な世界観をテーマとする。さまざまな試行錯誤の後、キャンバスパネルにアクリルマーカーを使って描く今日のスタイルを確立した。

ハイスピリッツ&ユウからのメッセージ

作家ジョルジオ・サウリーニとそのアートブランド「ROMANs」作品を5点ご紹介させて頂きましたがいかがでしたでしょうか?

ポップな作風の中にも知れば知るほど深い意味がこもった作品ばかりで、次はどんな作品が紹介されるんだろう?とワクワクしてきますよね!

「ROMANs」作品につきましては、原画の国内取扱いをはじめ、展覧会の企画、企業様とのタイアップ/ライセンシーの募集、アニメーション動画制作などを通し、皆様に愛されるアート・ブランドへと成長することを願い、幅広くプロモーションを行なってまいります。

また、今後も「ROMANs」作品をどんどんご紹介してまいりますので、そちらもお見逃しなく!

   

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