今回紹介するのは、ROMANsの中でもより社会的意義を問う作品ばかり、
どれも見れば考えさせられる作品ばかりなので、ぜひ最後までご覧ください!
毒のある愛

私たちの現代における自然との関係を簡潔に表したもの:
作者解説
ガスマスクをつけたまま花の香りを嗅ごうとしている男。
今日では、自然保護は世界中の政治家の政策の最重要項目の一つとして掲げられていますが、多くの場合それは単なるスローガンにとどまっています。
なぜなら実際のところ、私たちは「自然を守っている」つもりで、結局は自分たち自身を守ろうとしているだけで(しかもその結果、より大きな悪影響を受けている)、依然として森林破壊や汚染を進め、しばしば有害で逆効果な選択や行動を取り続けているからです。
つまり、自然に対する私たちの太古からの敬意に満ちた関係は、現在の生活スタイルによってすっかり腐敗してしまい、私たちは自分たちが最も強いとますます思い込み、その選択がもたらす負の影響についてほとんど考えなくなっているのです。
作者の意図とは異なるが、この絵を恋愛的な視点から見ると面白い。
それは、自分は傷つかないように好きな人に近寄ろうとする態度や、近寄ってはいけないと分かっていても近寄らずにはいられない、恋愛というアンコントロールな人間心理を表現しているようにも見える。
自分の感情が受け入れられず、頭でどうにかしようとした結果、変な行動に出てしまった経験は誰にでもあると思うが、この絵はまさにその姿を表しているようにチグハグである。
狂った競争

現代の働く世界は、私たちをますます競争的にしています。
常に他の人より先に目標を達成しようとし、学校でも「一番にならなければいけない」「隣の席の友達も将来のライバルになるかもしれない」と教えられます。
しかし、これはいったい何を犠牲にして成り立っているのでしょうか?
私は、こうした競争を前提とした価値観——私には狂気じみてさえ見える方法——を、協力を基盤とした方法へと転換すべきだと考えています。
協力こそが唯一、8億……いや、急速に増え続ける80億以上の“異なる利害”で構成されたこの世界を、前向きに捉えるための本当の価値になるのです。
競争は資本主義の至上命題だが、その行き着く先には何があるのだろうか。
この絵とタイトルからすると、彼らはロープを上っているように見えるが、これが降りていると考えると、かなり残酷で絶望的な絵のようにも見える。
幸せな酔っぱらい

ブコウスキーが書いていたように、
「これが酒飲みの問題なんだ、と私はもう一杯注ぎながら思った。
悪いことが起これば、忘れるために飲む。
良いことが起これば、祝うために飲む。
何も起こらなければ、何かが起こるように飲む。」
ここには生きるために酒を飲み、酒を飲んだために死ぬかもしれないという依存症パラドックスが描かれている。
物事をより鮮明に見られる人ほど、嫌なものを目にする。
知性を落とすことで、その目をぼかし、嫌なものから目を背けられるのが、酒というものである。
ただその状態が幸せか不幸せかは見るものに委ねられているようだ。
最大限の生産性

ある日ふと頭に滑り込んできた考えがあります。
とても単純でくだらないように聞こえるけれど、同時にとても本質的でもある考えです。
多くの人間は、記憶に残る革新的で永遠に価値あるものや思想を生み出そうと必死に努力している。
しかし結局のところ、人生で大量に生み出しているものといえば、自分のウンチだけなのだ。
ある種の諦観が感じられる解説である。
何かを得るために必死に足掻いた結果、得られたのはウンチだけというのは自虐的でもあり、一つの悟りでもある様に思う。
何か偉大と思えるようなことをしたり、功績を残したりすることに価値を見出しがちだが、皆が皆そこに意義があるわけではない。
むしろ虚栄心ではなく本心からそうしたいと思った結果、何か讃えられるような結果になるというのが自然ではないだろうか。
大谷翔平や藤井聡太などがいい例である。彼らをみれば、誰かに讃えられたくてあのような業績を得るための努力をしたわけではなく、ただ本心に従い続けた結果、あのような栄誉が得られたのだろう。
彼らにとっては野球をすることや将棋を指すことも用を足すのと同じ日常茶飯事であり、そのような状態であることが自然の理にかなった生き方であることをこの絵からそう感じられる。
能力増大

私たちが持つ最大の“権力の道具”は、間違いなく脳です。
脳は文化の上にしっかりと乗っていて、文化は一方でそれを支えながら、もう一方でそれを縛りつけています。
そしてその周りには、もっと自由で、空虚の中を漂いながら、私たちの硬直した精神構造へ出入りする「思考」や「経験」があるのです。
脳がジャンク品の寄せ集めであるというのはあまり知られていない事実である。
進化の過程で人間の脳は最低限の機能から多くの高度な機能を上乗せしてきた。
これは初期のコンピューターの中に最新のOSを動かしているようなもので、正常に動いているのが奇跡の様なものなのだそうだ。
ただやはり過度に緊張したり、無意識的に自分でも思いもよらぬ行動をしていたり、脳は誤作動を時折起こす。これが人間らしさであり、我々は特殊な処理機能で世界の一部をみているに過ぎない。これはそのようなことを感じさせてくれるアートである。
ハイスピリッツ&ユウからのメッセージ
以上、5作のROMANsアートをご紹介しましたが、いかがだっただろうか?
ROMANsアートは絵そのものもだが、みている内にこちらも考えさせられる思いがして、また新たな気づきを与えてくれるアートであり、かつ飾っていても可愛らしく見栄えの良い絵画である。
今後、「ROMANs」作品につきましては、原画の国内取扱いをはじめ、展覧会の企画、企業様とのタイアップ/ライセンシーの募集、アニメーション動画制作、アパレル商品の販売などを通し、皆様に愛されるアート・ブランドへと成長することを願い、幅広くプロモーションを行っている。
これからも「ROMANs」作品をどんどん紹介していくので、そちらもお見逃しなく!
またROMANs以外にも魅力的なアートを取り扱っていますので、ご興味のある方はぜひお越しを!













