みなさま非常に暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
今回の記事で取り上げる作品は、ROMANsの中でも自分と自分以外の誰かということをテーマにした作品が多くなっております!
友人や家族、恋人などとの関係について考えさせられる作品もございますので、ぜひ最後までお付き合いください!!
クリエーション

私たちの子どもを待っていた妊娠中の時期に、妻へ贈ったプレゼントです。これから生まれてくる子どもの要求に合わせて、少しずつ自分の生活を調整し始める時期でもあります。長い待ち時間と多くの犠牲、そして強い感情に彩られた数か月は、永遠に私たちの心に残ることでしょう。
作者が妊娠中の奥さんに捧げた絵画ということですが、この愛情と喜びの表現はその時期にある人にとってはとても共感できるところがあるのではないでしょうか。
現代のポップアートで妊娠というものを描いた作品自体珍しいように思いますし、その中でもROMANsらしさを出しながらこの時期に母親から子へ注がれる無償の愛がとても表されているように思います。
生まれてからこれまで意識することはあまりありませんが、一個人としてこの世に生を受けるのは、恐ろしく確率の低い偶然の産物なんですよね。
それが奇跡だとか、何かの意思が働いているとかそのような大それたことは分かりません。
ただ、世界はそのように出来ていて、それがとても奇妙でまた美しいように思います。
そのようなことを考えながらこの絵を見ると、どこかそういった偶然のカオスさも表現されているように感じませんか。
イブニング

これは、ナイトクラブで初めて出会い、お互いに強く惹かれ合った二人の思い出を記念するため、依頼を受けて制作した作品です。踊りながら、ただ目を見つめ合うことで、周りやほかのすべてを忘れてしまい、親密で忘れられないひとときを味わう――まさにそんな瞬間が描かれています。
こちらも経験談をもとに、二人にとって大切な瞬間を永遠のものとして表現した絵画ですね。
”恋は盲目というのなら、夜こそ恋にふさわしい”
ロミオとジュリエットはあまり詳しくありませんが、この二人に言わせればナイトクラブこそ恋にふさわしかったのではないでしょうか。
二人だけの世界で時が止まったかのように感じられるこの瞬間、深く惹かれている二人の様子が、シンプルながら繊細に描かれています。
永遠に続いてほしいと願ったひと時がこのように描かれるのなら、これほど嬉しいこともないではないでしょうか。
一見可愛い群像絵のように見えますが、そのような経緯を聞くととてもロマンチックに見えてきますね。
忠誠

忠誠心は、有刺鉄線の渦の中へ飛び込むようなものだ。危険を伴い、傷つく恐れもあるが、それは同時に大きな勇気の証でもある。もちろん、有刺鉄線の配置によって飛び込みの成否が左右されるように、たとえば友人に対して忠誠を守るのは比較的容易かもしれないが、ある「理念」に対して忠誠を貫くというのは、はるかに困難な場合もある。
忠実であるというのは、一つの物を選び続けることだと思います。何かを選べば何かを失うようにできているこの世界で、一つのものを選び続けるには当然他の選択肢を捨てる覚悟が必要となり、それは時に痛みを伴う決断になることもあります。
現代社会において私たちはあらゆる可能性や選択肢に満ちていますが、何かを選んだ瞬間に別のたくさんの選択肢を失っているのもまた事実です。それならいっそ覚悟を決めて、与えられた一つの選択肢に忠実であり続ける方が、幸せなのでしょうか?
私は何に対してもまだこの台から飛び降りるほどの覚悟を持ち合わせていませんが、皆さんはどうですか?
この忠誠がテーマのアートからはこういったことが考えさせられる表現がされています。
みんなクリスチャン

これは私の独創的な考えではありませんが、多くの現代哲学者と同様に、「キリスト教は宗教というよりも文化である」と考えています。そういう意味で、“西洋人”である私たちは、無神論者や不可知論者であっても、ある意味では皆キリスト教徒だと言えるでしょう。たとえば、過去を「悪」とし、現在を「贖い」、未来を「救い」と見るような共通の考え方を私たちが共有しているからです。
よく欧米は神に対する罪の文化で、日本は世間に対する恥の文化ということを言いますが、両方とも根底にあるのは宗教的な世界の捉え方で、少なからず我々の思考にその影響を与えています。
その点、日本人である私にはこの絵について理解の及ばないところもございますが、アダムとイブが禁断の果実を口にした過去、その罪を背負って生きる現在、そして最後には罪から解放される未来が描かれているように思います。
特定の信仰や知識を持ち合わせなくても、国を跨いで共通の文化的下地がつながっているという点はキリスト教ならではで、この絵はまさに聖地でもあるローマ出身の作者によって描かれるべくして描かれる作品だと思います。
ほんの冗談

「自分が理解されていない」と感じるとき、その気まずい状況を切り抜ける方法は3つあります。付き合う相手を変える、自分自身を変える、あるいは「冗談だったんだよ」と言ってしまうことです。
発言、スタイルなど自分は真剣なつもりでも、どこかおかしいと皆んなに思われていたようなことは誰しも経験あることだと思います。
そのような周囲との感覚のズレをチューニングできる人もいれば、それが出来ない人もいます。
またそれが自分にとっては譲れないもので、自分を偽りたくない人もいるでしょう。
周囲と合わせながら自分を保ち続けるというのは難しいし、合わせず貫くとなると勇気と覚悟が必要ですよね。私がこの絵を見た時は、「あなたは一体どっちなの?」と問われているような印象を受けました。
皆さんは自分の考えが周囲と合わない時、またそのうえ合わせるように迫られた時、どのような対応をとりますか?
ぜひこの絵を見て、考えてみてはどうでしょうか。
ハイスピリッツ&ユウからのメッセージ
以上、5作のROMANsアートをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ROMANsアートは絵そのものもですが、みている内にこちらも何か根源的なテーマを考えさせられる思いがして、また新たな気づきを与えてくれ、かつ飾っていてもとても可愛らしく見栄えの良い絵画です。
今後、「ROMANs」作品につきましては、原画の国内取扱いをはじめ、展覧会の企画、企業様とのタイアップ/ライセンシーの募集、アニメーション動画制作、アパレル商品の販売などを通し、皆様に愛されるアート・ブランドへと成長することを願い、幅広くプロモーションを行なってまいります。
これからも「ROMANs」作品をどんどんご紹介してまいりますので、そちらもお見逃しなく!
またROMANs以外にも魅力的なアートを取り扱っていますので、興味のある方はお越しくださいませ!