チャールズ・ファジーノ新作紹介【トラベリング ・ジャパン】

今回の記事では日本全国を題材にしたファジーノ氏の新作【トラベリング ・ジャパン】についてご紹介してまいります。
今までファジーノ氏の日本に関係する作品といえば、東京や富士山を中心に描いたものが多いですが、今回は日本全国各地の名所を描いた日本人にとってはとても嬉しい一作となっております!
またトラベリング・ジャパンには3種のバージョンがございますので、それぞれじっくりと見ていきましょう!

目次

各観光地のご紹介

まずは作品全体を見る前に、皆さんお分かりかもしれませんが、作品に描かれているランドマークや都道府県を代表する観光地を見ていきましょう。

まずは北から、北海道は雪景色の旭山動物園札幌雪まつり、青森にはインパクト抜群のねぶた祭りに三角形が特徴的な青森県観光物産館「アスパム」が見えます。
岩手には日本で仏像として2番目の大きさを誇る仙台大観音がそびえ、山形県から蔵王・銀山温泉と松尾芭蕉の句でお馴染みの立石寺、さらには大沼の浮島の赤鳥居が存在感を放っています。
下には栃木の見猿聞か猿言わ猿でおなじみ日光東照宮に、そのお隣にはみんな大好き東京ディズニーランドが描かれていますね。下部左の小笠原諸島などを見ると、かなり詳細に日本の地理や文化を切り取られていることがわかります。

続いて関東甲信越に北陸中部と見ていきます。新潟にはパワースポットととして知られる彌彦神社、その上には白山がそびえ、隣にモダンな金沢駅前「鼓門・もてなしドーム」が目立っていますね。
下には冬季オリンピックの五輪で縁取られた「NAGANO」の文字に、温泉を堪能する日本猿がいる地獄谷野猿公苑描かれています。
さらに南へ降ると、大都市東京の様相が見えます。スカイツリー東京タワー東京駅丸の内駅舎など東京を代表する建造物が存在感を示す中、手前にはみなとみらいの観覧車が回り、近未来的な横浜の町が描かれています。
上部左に戻ると、富士山麓の富士急ハイランドフジヤマミュージアムが佇み、CHIBAの文字の隣には成田山新勝寺の五重塔が東京タワーを見上げるように描かれているのがユニークですね。

続いて東海、関西地方ですね、一部福井の恐竜が見えていますがそれはさておき、古都京都からは金閣寺祇園祭天の橋立が見えます。奈良はもちろん東大寺の大仏公園の鹿、酒の徳利は酒の神を祀る大神神社を表しているようですね。
名古屋には大須観音の山門が迫力満天に描かれており、西に向かうと大阪の道頓堀京セラドーム大阪城が見えます。
また「かに道楽」の看板を彷彿とさせる蟹が大きく描かれ、かにのすぐそばには和歌山アドベンチャーワールドのパンダが鎮座しています。また西に向かうと、特徴的な神戸ポートタワーの網目柄が見えますね。

最後に中国四国に九州地方の名所をご紹介します!
広島は原爆ドーム島根の出雲大社とその近くには天然記念物のタンチョウらしき鳥が羽ばたいています。
九州に入ると、大分別府の温泉郷に宮崎は天孫降臨の地として名高い高千穂天岩戸桜まつりが描かれていますね。また鹿児島桜島がもくもくと煙を上げているのも、また特徴的です。
他にも博多ポートタワー熊本城長崎の平和祈念像などが描かれています。

四国を見ると、通称「こんぴらさん」でお馴染み香川の金刀比羅宮に愛媛松山の道後温泉、ぼっちゃん列車ミュージアム、最後には南の楽園、沖縄のビーチで寛ぐ人々が描かれています。

どうでしょうか。有名どころからとてもコアな名所までかなり細かく描かれていましたね。
他にも紹介し切れなかった名所もございますので、是非皆さんもよく見てみてください!

作品紹介「トラベリング ・ジャパン フルカラー ver.」

続いては作品全体の描かれ方について、ご紹介していきます!

先ほども見たようにこの作品では日本列島を太平洋側から見下ろすような構図で、北は北海道、南は沖縄まで各地の名所が活気ある様子で描かれています。また海の色とは対照的に空は暖かい日差しに覆われ、微かに煌く星々がどこかノスタルジックな感情を思い起こさせます。
中心に描かれたご来光はまさに「日出づる国」日本を演出していて、ダイナミックでありながら静けさも感じさせる一作となっていますね。

またそのような空間的なコントラストのみならず、寺社仏閣や古くからある祭りを描きながらも迫力ある新幹線や空を行き交う飛行機など伝統と革新という日本文化の両軸も、時間的なコントラストとして演出されています。

個人的には富士山から差す後光が日本列島全体を照らしている構図からとても神聖さを感じました。
平面で見てもこれだけ魅力的な作品ですので、立体になるとどのような形になるのかとても実物を見るのが楽しみな一作ですね。


トラベリング ・ジャパン リミテッドカラー ver.

この絵と先ほどのフルカラーバージョンを比べてみて、みなさんはどのように感じるでしょうか。
私はこちらをみると、何かとても俯瞰的な印象を抱きました。日本の観光地の活気や楽しさというより、地球や宇宙といった神秘で超越的な感情が抱かれました。
作品上部をよく見ると先ほどと違い、明かりの上に黒が入ってきています。これがあることによって太陽を超えた先の宇宙が想起され、人間の営みがちっぽけに思えるような気持ちを起こさせるのだと思います。

またこの絵からは夜の観光街を思い起こさせる方もいるかもしれません。
光だけが輝いていて、まるで時間が止まったような静けさを覚えます。
個人的にはこの作品から諸行無常の感覚や淋しさというものが感じられ、とても気に入っています。
立体になると、このような印象もまた変わるかもしれないので、実物を見るのが楽しみですね。

トラベリング ・ジャパン モノクロ ver.

こちらのモノトーンバージョンはどうでしょうか。

先ほどの一部カラーとは違い、こちらは完全に見る人に委ねられているように思います。

余談でありますが、ある画家の庭に大きく真っ赤なケイトウが生えていて、その画家はその赤を表現しようと様々な色を試したそうです。しかしどれだけ赤くしてもそのケイトウの色は表現できず悩んでいたところ、ふと白黒で書いてみると、そこに自分の思い描いた色が浮かび上がったそうです。

水墨画しかりモノクロの絵にはその人の想像力が写されますので、見る人の思い出とともに色付けられる素敵さがこの作品にはあるように思います。
その場所を旅した経験があったり、なかったとしても旅する前と後で色が変わって見えたりととても楽しめる一作なのではないでしょうか。こちらも立体になった絵が楽しみですね。

最後に

以上、ファジーノ氏の新作「トラベリング ・ジャパン」を3種類紹介して参りましたが、いかがでしたでしょうか。とても見応えのある作品だと思いますし、色使いでこれほどまで印象が変わるというのもとても面白い経験だったのではないでしょうか。
この作品の実物を見られるのが、とても楽しみですね。

またハイスピリッツアンドユウではチャールズ・ファジーノをはじめ、他にも様々な魅力あふれるアーティストを取り扱っています。
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